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特許出願の審査はどのような手順で行われるのですか?

特許出願の審査は次のフローチャートに示す手順で行われる。


(1)特許出願
まず、特許庁へ特許出願を行う。特許出願をした日を特許出願日という。
特許出願書類は、出願人や発明者の住所、氏名(名称)等を記載する願書、 権利請求の範囲を記載する特許請求の範囲や、発明の詳細な説明を記載する 明細書、更に必要な図面から構成されている。特許出願を行うと、特許庁から背番号が付与される。これを出願番号といい、例えば「特願2009-12345」と表示される。

(2)出願公開
出願日から1年6ヶ月経過すると、出願公開がされる。出願公開とは、特許出願書類を誰でも見ることができるように公開することで、例えば、特許庁のホーム ページの特許電子図書館(IPDL)で見ることができるようになる。出願公開は、第三者の調査の便宜等の為に行われるものなので、その特許出願が審査され ているか否かは関係なく行われる。 上記のように、特許出願は1年6ヶ月経過しないと公開されないので、言い換えれば、出願日から1年6ヶ月経過する前までは、第三者は出願内容はもとより、 特許出願されたことも知ることはできない。

(3)出願審査請求
特許出願は、出願審査請求が為されたものについてだけ、審査官による審査がされる。出願審査請求を行うことができる期間を出願審査請求期間といい、出願日 から3年以内である。出願審査請求を行わないまま3年経過すると、その特許出願は取り下げられたものとみなされる。特許出願が取り下げられたものとみなさ れてしまうのだから、審査請求を必ずしなければならないのか?という質問をよく受けるが、審査請求をするかしないかは、出願人の自由だ。審査請求を行う割 合はおよそ50%であり、残りの特許出願は審査を受けることなく、取り下げたものとみなされる。
どうして特許出願のおよそ50%しか審査請求されないのかというと、審査請求期間の3年間のうちに、権利化を目指すのを止めたり、また、実務的には、所謂 「特許出願中」だけで十分であると考えたりする場合があるからである。審査請求は出願人以外の第三者も行うことができる。審査請求が為された特許出願は、 審査官によって審査される。

(4)特許査定
審査により、特許要件を具備していると判断されると、特許査定がされ、出願人に通知される。これを特許査定の謄本の送達といい、この謄本を受け取った出願人が、特許庁に特許料(登録料)を納付することによって、特許権が発生する。

(5)拒絶理由通知
審査官が審査した結果、その特許出願に拒絶理由があると判断された場合は、拒絶理由通知が出願人に送られる。この拒絶理由通知には、その理由と、更に拒絶理由の根拠となる資料(引例という)が記載されている。
拒絶理由通知を受け取った出願人は意見書や、補正書を提出して、特許請求の範囲等を出願当初の範囲で補正して反論することができる。意見書等を提出することによって審査官の考えが変わり、特許してもいいということになると、前述のように特許査定の謄本が送達される。

(6)拒絶査定
意見書等を提出しても審査官の考えが変わらない場合、又は意見書等を提出しない場合には、拒絶査定の謄本が送達され、この拒絶査定に対しては、拒絶査定不服の審判を請求して上級審で争うことができる。